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濫用型および債権回収目的の短期賃借権

2012.01.23

占有のない短期賃借権が裁判所によって否定されたので、金融業者はそれでは占有をしょうということで、占有を専門に請け負う占有屋に頼んで短期賃借権の設定と同時に物件を占有するようになりました。そこで裁判所は濫用型の賃借権や債権回収目的の賃借権である時は、短期賃借権を認めないという方針を打ち出しました。「濫用型の賃借権」というのは、執行妨害や最低競売価額を引き下げるために設定されたことが明らかなものをいいます。

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競売による差押え直前に入居して、賃料を払っている形跡もないものなどがこれに該当し、短期賃借権は認められません。また「債権回収目的の賃借権」とは、占有者が所有者に債権を持っていて、敷金や前払賃料として回収しょうとしている場合です。この場合も債権回収が目的で、本来の利用ではないので短期賃借権は認められず、占有者は引渡命令の対象になります。「短期賃借権」を巡っては、こうして占有屋と裁利所との知恵比べが続いてきたのです。そして最近では金融業者も賃借権を設定すると、直ちに第三者に転貸するケースが増えています。第三者に又貸しして新たな賃借人から敷金・賃料を取って債権回収をはかります。この場合にまったくの第三者である場合も多く、引渡命令が出るかどうか。裁判所によって解釈が違うようですが、いずれ競売事件のスピードアップという観点からも「引渡命令」が一般化していくものと思われます。